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韓国車(かんこくしゃ)とは、韓国を拠点とする自動車メーカーが生産・販売している自動車である。また、韓国外資本の傘下であっても韓国で製造される自動車、若しくは韓国を拠点とするブランドが冠されている自動車であれば通常は「韓国車」として扱われる。所謂「アジアンカー」(日本車は別枠)の範疇に入る。 1997年のアジア通貨危機以前、韓国には5グループ・9社の自動車メーカーがあったが、その後2000年に三星自動車がフランスのルノーに、2002年には大宇自動車がアメリカのゼネラルモーターズ(GM)にそれぞれ買収されるなどし、韓国資本の自動車メーカーは現在、現代自動車と同社傘下の起亜自動車の1グループ・2社のみである。
概要韓国での自動車生産は、1955年に米軍から払い下げられた中古軍用車の部品を流用して製作されたジープ型乗用車「始発(시발、シバル)」(1962年まで製造)が初めてであるが、本格的な自動車生産は、日産自動車と技術提携したセナラ自動車が、日産・ブルバードをノックダウン生産を開始した1962年8月以降といえる[1]。1988年に自動車の輸入が自由化されるまでは日米欧メーカーのモデルをノックダウン生産するケースが非常に多かった。
(自動車の輸入が)自由化された1988年の時点で30%であった乗用車の関税率は漸減され、1995年以降は8%となっている。一方で、「輸入先多辺化(輸入先多角化)制度」と呼ばれる事実上の対日輸入禁止品目において自動車が指定されていたために、日本車の輸入・販売は1998年7月に至るまで禁止されていた[10] [11] 韓国車はヨーロッパや北アメリカを始めとした、世界各国で販売されている。中国、インドなどの巨大新興市場での現代自動車の販売台数はトヨタを上回っている[2]。今までは価格の安さで売れていた。最大手の現代自動車でも、最大の国外市場であるアメリカ合衆国ではこれまで、自身の商品を「日本車の安価な代用品」と位置付けてビジネスを行っていた[12]。しかし、ウォン高の進行によって価格が高騰し、セールスポイントである「安さ」が失われ、逆に日本車が円安や低価格車戦略などによって韓国車より価格が下回るケースが出ている。発展途上国でもさらに価格の安い中国車にシェアを奪われつつある。そのような状況でも売上が好調な理由としては、品質面での信頼性向上もさることながら、メーカーがブランド戦略を行ったことによる、韓国車に対するユーザーのイメージの改善が好影響を及ぼしたとも考えられる。[3] 品質面ではJDパワー社の調査によると、2006年に初期品質調査で、現代自動車の「ヒュンダイ」ブランドがポルシェ、レクサスに並んで3位になったが、2007年の同調査では12位であった。[4])。同社による耐久性調査では業界平均を下回る評価に留まる[5] これら、いずれもアメリカでの品質・信頼性への評価が全体的に向上しているにも関わらず、同国における現代自動車の販売は販売店への多額のインセンティブ(販売報償金)やレンタカー会社への大量販売に頼らざるを得ないのが現状[12]である。同社のアラバマ工場では2007年の第4四半期に、生産調整のため2週間の操業停止を行った。これは在庫過剰にともなう措置であったが、開業間もないに工場では極めて稀な事態[12]という。 受賞など現代自動車のi30がオーストラリアのカー・オブ・ザ・イヤーを受賞[6]、起亜自動車のシードがスウェーデンのカー・オブ・ザ・イヤーに選ばれ、ヨーロッパ・カー・オブ・ザ・イヤーにおいては4位となった。[7][8] 日本においても現代自動車のトゥサン(日本モデル名:ヒュンダイJM)、ソナタ、i30がグッドデザイン賞を受賞している[9]。但し、ソナタについては後述する類似性の問題もあり、批判的な意見も少なくない(グッドデザイン賞公式サイト)。 主なメーカー・ブランド
日本の主な輸入業者モデルチェンジと名称の関係韓国車、とりわけ韓国国内仕様車ではフルモデルチェンジやビッグマイナーチェンジ時に名称が変わる場合が多い。
比較的韓国車のマイナーチェンジにはフェイスリフトを含むものが多く、それがボディ全体から、時にインパネにまで及んで一目見ただけではマイナーチェンジとはわからないものも多い。特にクーペのの場合、あまりにも外装や名称が変わりすぎているためかしばしば誤解され、ティブロンを初代、タービュランスを2代目、トスカーニを3代目とする傾向もままある。 逆に言えば、過去の車種の名前がサブネームなしで利用されるのは韓国車ではあまり見られないケースと言える。 さらに、最近ヒュンダイ車を中心に増えてきているサブネームを付けないニューモデルにおいても
形式名([1] のモデルは「NF」、[2] は「YF」)をとって、「NFソナタ」「YFソナタ」としばしば呼ばれるなど、何らかの通称が生まれる場合が多い。
尚、この手法は「ニュー・SM3」「グレンジャーXG」と言った具合にメーカーが公式で行う場合もあり、中には前述の「ニューEFソナタ」のように、両方使用する場合も存在する。 海外名一方で、海外仕様車はフルモデルチェンジ後も初代モデルの名称のまま売られる場合が多い。市場によっても異なるが例えばアメリカではクーペはトスカーニも「ティブロン」と、キア・セラトは「スペクトラ」となっている。 尚、日本では韓国名や他の海外名がすでに他社に取られている場合(ティブロン、アクセント、クリック、アバンテ、エクセルなど)がよく見受けられる。 TBに関して言えば韓国名「クリック」は他社に取られており、ヒュンダイが日本国内での商標権を持っている欧州名「ゲッツ」も日本では他社の日本向け商品名(ただし、同製品は「ゲッツ」の名称が用いられている地域では全く違う名称を付けられている)と似てしまうと言うことで見送られている。また古い事例で言うとかつてエクセルを左ハンドルのまま対日輸出した際、これまた商標権の絡みで日本名が「ヒュンダイXL」に変えられた。 もちろんこのケースは日本国内に限ったことではなく、エラントラの初代、2代目モデルの名称が一部でラントラと変えられたのも他社からのクレームによるものであるとされる。 このように日本仕様車には既存名や商標権の都合で形式名が由来の名称などが付けられる一方、フルモデルチェンジに伴って昔から使われている名称に変更される例(XG(グレンジャーXG)→グレンジャー (TG) など)もある。 類似性の問題韓国車は他社の車との類似性を指摘されることが多く、それらは「パクリ」として批判されることが多い。韓国メディアである朝鮮日報でもその点を指摘されている[13]。
車以外でも、CIロゴマークやキャッチコピーでも類似性が指摘されている(ヒュンダイのCIロゴマークがホンダのそれに酷似しているほか、キャッチコピーの"Drive Your Way"もトヨタの"Drive Your Dreams"に酷似している)。 また、韓国と中国でのみ使用されるヒュンダイ・ジェネシスのエンブレムが、イギリスのベントレーやMINIのそれらと類似しているとの指摘[16]がある。 日本での展開2010年02月現在、日本には現代自動車のグレンジャー、ソナタ、エラントラ、クーペ、TB、JMとGM大宇のマティス、ルノーサムスン自動車のルノー・コレオスが正規輸入されているが、販売は低調である。 性能が日本車(国産車)に比べ多方面で劣ること[17]、日本での韓国製品に対する印象が薄く信頼も無いこと、流通拠点・ディーラーの少なさなどによるアフターサービス面での不安、日本車の基盤が厚いなかでドイツを始めとする欧州車のようなブランドによる差別化の困難、さらには「現代(ヒュンダイ)を知らないのは日本だけかもしれない」といった不遜ともとれる広告が嫌気されたこと、などが背景にある。現代自動車はコマーシャルに韓国人俳優ペ・ヨンジュンを起用し「とりかえっこキャンペーン」や「10年10万km保証」などを展開したものの、販売増加への貢献はなかった。 他方、沖縄県では2006年まで4年連続で輸入車販売台数のトップである。これには、地場のレンタカー会社が所有車の3分の1を現代自動車にしたことが寄与している[10]。同県のレンタカー会社には2001年、米国GM社による廉価車ブランド「サターン」 が日本市場から撤退した際にも同ブランドの在庫車が一括大量販売されたことがある。 今後の展開中国の自動車会社が、韓国の自動車会社が1980年代から1990年代にかけて行っていたのと全く同じビジネスを開始しつつある現状であり、韓国車は高級分野へ移行せざるを得ない[12]とされる。 現代自動車は、高級セダン「ジェネシス」を発表、米国の自動車雑誌「モータートレンド」がジェネシスのコンセプトカー(デモンストレーション用の試作車を表紙モデルとして紹介するなどしている。 同誌は「ジェネシスは現代自動車を高級車メーカーに発展させる驚くべき車だ」と評価した。また、同誌は「BH(プロジェクト名)のコンセプトカーであるジェネシスが世界を驚かせたのはもちろんGM、トヨタ、BMW、メルセデス・ベンツまでもが注目している」とし、優れたデザインと商品性を賞賛した。また同誌は「現代自動車の発展を象徴する高級セダンの登場は日本のライバルメーカーにとって大きな試練となるだろう」とし、現代自動車が日本のレクサスやインフィニティなどのモデルと競争を展開することを予想した。 しかし、ジェネシスのフロントデザインはトヨタ・カムリとの類似性を朝鮮日報によって指摘されていることからも[14] 、現代自動車はアイデンティティの希薄さが未だ克服できていない部分もある。さらに「ストのヒュンダイ」と呼ばれるほど労働組合が強く人件費の高騰が韓国企業の中でも飛びぬけており、毎年ストライキが発生しているという労使問題を抱えている。しかしながら、2007年に現代自動車の労使がストなしで賃金および団体交渉に妥結するという前例のないことが起きた。1987年に結成されて以来、94年を除き20年にわたり毎年ストを繰り返してきた現代自動車労組の今回の変化は、名目上はストに嫌気が差した組合員内部からの反発となっているが[18]、実は合意事項は「新車の生産工場と生産量を労使共同委員会で審議・議決する」「海外工場の新設・増設はもちろん、国内生産車種の海外移転や海外生産製品の第3国輸出までも労組の同意を受ける」という内容となっていた。現代自動車は今後の工場建設や国内車種の海外移転、海外生産品の輸出に至るまで、組合員雇用に影響を及ぼす事案について労組の同意を必要とすることになった。[19]。この内容であれば労組側がスト無しで交渉妥結に至るのも当然であるといえる。 また、近年はウォン高による相対的な価格の上昇や現代自動車の不祥事など様々な要因により、先進国における韓国車のシェアは低下傾向である。しかし、積極的な新興国へのマーケティングにより、新興国での販売は増加している。 参考
関連項目出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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